どう食べるかは、どう生きるか。
管理栄養士 萩野祐子 (ユイット合同会社代表) インタビュー[後編]
食事の良さは、何と言っても「美味しい!」という喜びを感じられることです。お腹もいっぱいになりますし、喜びが感じられれば暮らしが豊かになる。咀嚼をすることも大切な要素のひとつで、栄養素は咀嚼から生まれる唾液や胃液によって消化されやすくなり、上手に吸収されていきます。もちろんサプリメントも使い方次第で役立ちます。例えばアスリートが海外遠征に出かけた時など、その国の食文化によって特定の栄養素が取りにくい場合などには、とても便利なものだと思います。
合理的なことだけで健やかになれるわけではないということですね。
そう思います。今の時代は、食についての考え方や習慣が二極化していると言われています。気をつけている人と気をつけていない人。考えて食べる人とお腹を満たすだけの人。両者の差が極端に広がってきていますが、どちらを選ぶかによって体が変わりますし、それは大げさでなく人生が変わるとも言えると思うんです。
子どもたちには、心から安心できる食べものを。
お肉を食べる人が減ってきているという声も聞こえてきます。
「日本人の食事摂取基準」という厚生労働省の報告書が公開されているのですが、その中では全体のおよそ13〜20%はタンパク質を摂取することが必要だと記されています。お肉にしても野菜にしてもそうですが、特定のものを減らしすぎるのではなく、バランスが大事なんですね。
私たちのような生産者が役に立てることは何だと思いますか?
花悠さんは食育にも力を入れていらっしゃいますよね。まだ知識も習慣もまっさらな子どもたちに食やいのちの大切さを伝え、生産者とのつながりをリアルに体験してもらうことは未来にとって重要なことだと思います。また、生産のプロセスを拝見すると、飼料に乳酸菌群やハーブ類を混ぜ合わせていたり、豚たちだけでなく飼育環境の健やかさにも配慮されていたりなど、細かなところまですごくこだわりをもって豚肉を作っていることが分かるので、安心して食べることができますよね。私も三人の子どもの親として常に食のことを考えてきましたし、子育てをしている方々は特に安全性を大事にしている方が多いですから、これからもっと多くの親御さんたちに花悠の豚肉について知ってほしいなと思います。